2019年1月31日木曜日

花園村春秋を始めます


花園村八幡山の錦秋
新しいブログ「花園村春秋」を立ち上げます。ここは石川県金沢市の北端、以前は河北郡花園村でした。越中に続く低い山と、河北潟の東の平野とからなる、田園地帯です。私たちはこの地に越してきて15年が過ぎた老夫婦です。実家は大きな農家だったのですが、手入れが行き届かず、壊れる寸前でした。里山は燃料や食料、そして田畑の水源として大きな恵みだったはずですが、今は放置され荒れています。私たちは家の周囲の里山を整備し、畑を耕し、保存食を作り、そしてこの家の歴史を掘り起こしてきた15年でした。いろいろな失敗もありましたが、どうやら「これでいいのだ」と思えるようになってきました。春秋は一年という意味で、こんな暮らしの一年を綴っていきます。
世界は協調ではなく、ミーイズムの方向へ進んでいるように見えます。日本は少子高齢化が進み、将来に大きな不安を抱えています。田舎の生活はあまり便利ではないけれども、見方を変えれば意外に豊かなものではないかと思います。こんな暮らしを紹介することで、田舎暮らしをやってみたいと思う人が出てきたら嬉しいですね。
この家の出身者で洋画家の伊東哲の作品を展示するスペースもつくりました。この家は台湾で大規模な灌漑施設を建設した八田與一の親戚で、伊東哲は八田與一に招かれて工事の模様を画に残しました。伊東哲の兄の平盛は八田與一とは小学校、高等小学校の同級生で親友と言っても良い関係でした。與一から平盛への手紙、平盛の日記から與一の心境がみえるように思います。これらのことを少しずつ紹介していくつもりです。