花園八幡町は河北潟の東の平野と加越国境の低い連山の境目にあります。昔は柿、栗、花木、薪炭など利用されていましたが、最近は放置され荒れた竹山になっていました。2019年の地区新年会で住居地のすぐ傍の荒山を住民の憩いの場所にしたいと提案したところ、参加してくれる仲間が15人ほど集まり「花園八幡桜の会」が発足しました。
桜山
この会で桜山と言っているのは、もともとは花園八幡の古くからの住民の墓地だった山です。急勾配があり、お盆の墓参りが大変なので、2018年に大部分の家が墓を低いところへ移しました。墓地は共有地なのでこの部分を活用し、その下方の私有地については地主の了解を得てこれも含め、竹を切り桜を植えることにしました。竹は公的な補助をお願いして2018年度の予算で伐ってもらいました。
山が階段状になっているのは昔畑として利用されていた名残かもしれません。そのヘリの部分の竹は2mほどの高さで杭状に切ってあります。伐り倒した竹はこの杭に寄せて積み上げてあります。平らな部分はあまりありませんが、できるだけ開いて桜を植える場所を作っていきます。石川県は県民から森林環境税を毎年500円徴収していますが、その基金を使ってこのようなボランティア活動に補助を出す制度があります。手続きはかなり厄介ですが、これに応募したところ補助をいただけることになりました。
竹を切った山には雑草や灌木、笹などがどんどん生えてきます。桜を育てるためには雑草などを取り除き、日当りをよくしてやらなければいけません。8月にはみんなで草刈りをしました。
老木伐採
竹を伐採した後の山には椎などの老木が残っており、桜を植える場所を確保するためにも椎を倒す必要があります。桜を傷つけないようにしながら大きな木を倒すには技術が必要で、能登の樵さんにお願いしました。片付け
樵さんにお願いしたのは倒すところまでですので、後始末は桜の会のみんなでやりました。仲間の中にチェーンソーの扱いに慣れた人もいて、玉切りにしてもらいました。玉切りを薪用にするため運ぶ人、枝などを片付ける人に手分けして植樹用のスペースを作りました。次の春に新しい苗を植えます。